やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

べつに何食べてもいいからさ

きのうは、読みようによっては、

手料理礼賛!絶対!家族団欒!みたいにとれなくもないことを書いたのだけど、

まーべつにそんなことを言いたいわけではないのです。

 

おかあさんの手料理を毎日食べさせたら、こどもは健やかに育つ!

だから毎日お弁当もたせます!栄養バランス完璧!

冷凍食品つかう人なんて許せません(キリッ)みたいなさ、

そういう狭量な考えはね、ひとをね、苦しめるからね、やめたいと思う。

(やや、個人がどんな主義をもとうと自由だけど、強い主張は、それ以外を否定する方向へ走ることが多いからしんどいのよ)

(しかも、他を否定することに自覚的じゃなかったりするしさ)

(無自覚に人を傷つけることほどおそろしいことはないと思うのだけど)

 

わたしが言いたいのはね、

なんだかねえ、あまり意識されてないけど、

料理に対する思想みたいなのは、誰もが多かれ少なかれもってるなーってこと、

それを無意識におしつけちゃうこともよくあるんだけど、

それはちょっといやだなぁってことかな。

 

気にするひとは気にするからね、

ファーストフードは食べない、っていうのから、

化学調味料はいや、冷凍食品だめ、コンビニ飯はむり、

口にするものはオーガニックじゃないと、

肉はいりません、魚もいいです、もっと言えば動物性のものぜんぶ食べません、

とかね、いろいろある。

 

私もさ、一時期、体に取り入れるものをものすごく気にしたときがあって、

なんちゃってベジタリアンやってみたり、

なんちゃってヴィーガンを一瞬目指したり、

玄米菜食!とかがんばったり、

まあいろいろこだわってきたのだけども、

 

結局思うのが、こだわるとめんどくさいってことだった。

「これは卵入ってるからだめだ」とか

「ぬぬ、白米だと…!私は玄米しか食べない…!」とか

「これはぜったいに冷凍食品だ食べるもんか」とかさ、

苦しいだけだった。

 

健康に楽しく生きるためにごはんを食べるのに、

そのことで悩んだり苦しむのは変だなぁと思いまして。

いまはまあ、そうとうゆるくなりました。

 

健康に関する考え方ってさ、往々にして、

健康のためなら死んでもいい!っていう本末転倒に陥りやすいので、

それを認識しないとなーって。

 

ほんと、誤解をおそれずに言えばだな、

あらゆることはね、

楽しかったらそれでいいのだよ!

 

※これは、わたしがもう4年以上欠かさず聞いている文化系トークラジオLifeという番組の次回予告「料理の思想2013」を聞いて触発されたものでごわす。この番組はまじでおもしろいっすよ。過去の番組とか上記リンクから聞けるのでご興味あれば。