やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

同じ言語圏に生きる人はいますか

もちろん比喩的な意味で、
自分とまったく同じ言語圏にいる人が、ごくごくまれにいる。
 
多くの人と話すときに、言葉を10費やすとしたら、
同じ言語圏に生きる人は、1で済むのよ。
 
これ、ほんとすごいことで。
 
たいがいは、1のことを伝えるのに、10の言葉がいる。
たとえば、誰かにさみしい、って言いたいだけだとしても、
なんで私がさみしいのか、いかに私がさみしいのか、だから私はさみしいの!!って、説明しなきゃいけないからね、ふつうの会話だと。
10伝えようとおもったら、100の言葉が必要なのよ。
 
ただ、ごくまれにいるのだよ。
10伝えるために、10の言葉だけ、もしくは1の言葉で済んじゃう場合が。
 
この快感たるや。
 
 
基本的に、人と人とがわかりあう、なんてことは不可能だと私は思っていて、
(だって、相手が10言ったことを、正しく10理解できてるって確かめる方法はほとんどないもの
だからこそ、1言って10伝わった(と思えた)ときは、奇跡だなと思って感激する。
 
そこまでの人は少ないにしても、
基本的に1伝えるために10の言葉がいるって思っておけば、
1言って2伝わるだけでも嬉しいし、5伝わったらさらに喜べるし。
 
 
ほんと、うまいこと言えないんだけど、
近い言語圏にいる人と話すってことは、
私にとっちゃものすごい幸せなのよね。
 
これだって、5書いて、10受け取ってもらえる場合もあるだろうし、
1も伝わってない場合もあるだろうけど、
誰かが何かをキャッチしてくれたら、ほんとうれしいなと。
 
うめざわ
※すべては『わかりあえないことから』(平田オリザ著)なんでしょうね
※石橋プチ情報:石橋商店街の端っこにある赤い橋、あそこに流れるのは箕面川。箕面川の上流が箕面の滝、なのかどうかは知りませんが、箕面の滝にはいまホタルがたくさん出てるらしい。教えてもらった。行きたい。行きたい。行きたい。