やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

この夏でもクーラーつけてないよん

冷やすって、人類の歴史から考えたら、
ものすんごく新しいことなんだなあと思ってびっくりしてる。
 
 
ざっと調べた限りだと、製氷機ができたのは19世紀末。
てことは、飲み物を冷たくして飲み始めたのだって、たぶんここ100年くらいの話で。
 
日本での冷蔵庫の世帯別普及率を調べたら、
1955年に1%、1960年に10%、50%を超えるのは1965年、いまや約98%。
 
ちなみに、エアコンも調べてみた。
世帯普及率は、1960年代はほぼ0%だったのが、1985年ころに50%を超えて、いまや90%。(ちなみに世帯別保有数は平均3台)
 
 
確か中国の故事だったと思うけど、
その昔、中国では冷たい食べ物をとるということは体に悪いと考えられていたから、戦場でも火を焚いて食物をあたためていて、その煙があがって敵に襲撃されたという話があったような。
 
 
冷やすということが、普通にできるようになったのって、
びっくりするくらい最近のこと。
別の言い方すれば、人間にとって決して慣れたものではないはず。
 

 

どうもなあ、私はクーラーが好きじゃなくてのう、私はこの夏、我が家では一度もエアコンつけてない。
(もちろん、そうせざるを得ない理由もある。ていうか、そうせざるを得ない理由があるからこうやって必死に理屈をこね(強制終了)
 
くそ暑いのに信じられんって言われるけど、
私もこんなに平気だとは思わなかったけど、
意外とほとんど問題ないのよね…
なきゃないで、人は知恵を絞るし。
 
ぜったいになきゃ駄目だって思ってたものを、
「あれ?なくてもいけるんじゃね?」って思えたとき、
人は、ずいぶん身軽になるし、自信ももてるんだなあと思った。
 
こうやって、いろんなものをひとつずつ捨てていって、
最終的に、身一つでどこでも生きてけまっせっていう実感をもてるようになりたいなと思っている。
だってそっちのほうが自由なのだもの。
 
うめざわ
※クーラーのない生活で、日光の熱量の凄まじさと夜風の気持ちよさを知った。いかに日射しを防ぐかと、いかに風の通り道をつくるかを考えて、いろいろ試した。自分の手で自分の環境をつくるってのは、ほんと楽しいや。