やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

「なんとなく」でもいいと思うんだけどなあ

なんだかさ、

考えうる範囲のあらゆるものを取り上げて、

さまざまな面を比較検討して、

そのなかから最高のものを選ぶ、ということが、

推奨されすぎてるんじゃあなかろうかと。

 

そうじゃなくてもよくね??

 

手近にあったもので満足するっていうのでもよくね?と。

でもでもそういう選択は、意識が低いとかっていって馬鹿にされることが多い気がしているのよね。

 

たとえば。

世界の三つ星レストランを食べ歩いて100軒目。「やっとみつけたんだ!俺の求める料理!これこそが最高だ!」っていう人がさ、

「うちのおかんの料理が世界一うまい」っていう人を見たら、どう思うのかなと。

 

たぶん、グルメな人は言うのだろう。

「君、ほんとうにうまい料理を知らないから、そんなことが言えるんだ可哀想に」

「世界は広いんだから、もっとうまいものを知ったほうがいい」

 

でもさあ、ほんとうにそうなのかね?と思うわけ。

 

三つ星レストランが最高って思う人と、うちのメシ最高!って思う人のさ、

「うまいなあ」という感動は、まったく同じだと思うのよね。そこに優劣はないはず。

 

なんだけど、選ぶコストをかけてないと、なんか駄目っていう意識がある気がしていて。本人が満足してるんならそれでいいじゃんと思うのだけどなんだろうなんかすげーもんもんとしている。うまく言えないけど、「なんとなく」の地位がもう少し高くてもいいんじゃないかと思っている。

 

 

うめざわ

ミシュランのあのお化けみたいな白いキャラクターの名前はビバンダム