やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

おまえのお猪口

「おまえ」って書いてあるお猪口を見つけたんだ。100均で。

使い方を教えてほしい。

 

や、てづくりのさ、器とかにさ、自分の名前を書くのはあるじゃない。

でも、「おまえ」よ?

どうやってつかう?

ていうかなんで「おまえ」にしたん?

せめて一人称にしようや。「おれ」のお猪口ならまだわかる気がするんだ。

でも、持ち物に二人称を記すてどう考えてもおかしいでな。

 

二人称のものは、自分じゃ使えないのよ、わかる!?

自分が使った瞬間に、それは「自分のお猪口」になるわけでさ、

自分が使いながら「おまえのお猪口」って絶対言えないのよ。

自分が使うものはつねに「自分のお猪口」なわけで、

文法上、ひとりでは使い得ないお猪口だと思うわけさ。

ふたり以上いる場所じゃないと少なくとも使えない。

 

じゃどうやって使うん?あれ。

自分がお酒を飲みたくて、でも誰も付き合ってくれる人がいないときに、

「これ『おまえ』のだから、はい」って、目の前に差し出して無理に飲ますとか?

 

もしくは、みんながビールジョッキなのに、

「これ『おまえの』」っつって、お猪口でビールを飲ませる罰ゲーム的な用途とか?

 

いやここは、もともとの意味にもどって、神に供えるお酒のための器として使うとか?

 

まったくわからない。

まったくわからない。

 

「おまえ」のお猪口。

使い方わかった方は教えてください。

 

うめざわ

※しばらくfaceobokとの連携切ってました。facebookに出てこないときもわりとブログ更新しています。