ごぼうサンド
「すげ、むっちゃごぼう」
っていう、向かいのサラリーマンの声を聞いて頼んだゴボウサンド。
私の声を聞いて、背を向けた彼は「ごぼうサンド人気なんやなあ」
違う。
あなたのオーダーが気になったから私もにごぼうにしたのだよ。
でもそれを彼は知らない。
その彼は、次にあの店で、
「ここごぼうサンド人気なんやで」って言うのかもしれない。
でも違う、ここでミックスサンド以外の注文する人、私初めて見たんだ。
なんかこう、この感じ、
双方の勘違いから始まる恋愛みたいでよくないっすか。
「あれ、最初に好きになったのそっちでしょ?」
「え、ちがう、そっちからだって」
「うそだーあのとき」
「いや違う違うあれはぜんぜんそんなつもりじゃないって」
みたいな。
まあ、どうでもいい。
ごぼうサンド、おいしかったんだ。
うめざわ
※厚切り食パンにごぼうサラダがみっちりはさまってました。つくってもらうサンドイッチはおいしいよなあ。