好きとかもういらない
好きなもんの話はもうたくさんだ。
諦めとか、なんとなくとか、流されてとか、
仕方なくとかさ、そういう話が聞きたい。
小学生のときから歌と踊りが好きで、勝手にアイドルの真似をしていました、いまこうやってみなさんの前に立っていられることが幸せです、
とかそういうのじゃなくてさあ、
家が4代続く豆腐屋だから他で仕事するわけにもいかず、とか
いやべつにしたいわけじゃないけどだってサラリーマンするしかないからねえ、とか
なんで一緒にいるのかわかんないんだけど結婚しちゃってねえとか。
好きとか、自分の意思とか、そんなんはうっとおしいからいいよもう。
そこじゃないストーリー、あるでしょう。
ぜんぶ自分で選びとってると思うなよ。
ふつうの人の、ふつうのテンションの地味な話が聞きたいんだ。
うめざわ
※今の時代、好きってのがたくさんある人のほうがエネルギッシュで素敵な人に見えるんだろうなあ