やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

忘れ去られた宝くじ


宝くじを買った。はずれた。
いやあさあ、初めて宝くじ、自分で買ったのだけど、
抽選結果を待つまでのあいだ、すっごいお金について考えるね。

いろんな気持ちがうずまいていた。
「え、1等6000万か、そんだけあったら何ができるんだろいやでも税金とかめっちゃかかりそうだしこわいなあ6000万はいらんかもなあ」

「でもでももしもしあたったらどうするんだろ、いまの生活気に入ってるしなあ、きっとお金あっても同じところに住んで同じ生活するんじゃないかなあ、あれそしたら別にお金いらないのか、あれ」

「うーん500万…それも大きすぎて持てる気がしないこわいこわい。100万なら、うーん、いいかなあ、うーん。10万だったら素直に大喜びできる気がするけど」

とか。
「お金なきゃないでなんとかなるけど、あるに越したことはないよね〜」って自分は思ってると思ってたのに、実際にこのクジ1枚が6000万と交換できるかもしれないって思うとさ、いやちょっと無理って後ずさりしてしまったなあ。
自分が持てそう、使えそうって思ってる額って、思ったよりめちゃめちゃ小さいんだな、とか。


あとは5枚の宝くじを眺めながら、(200円のを5枚買った)
「もしこの5枚のどれかが1等の券だったとして、でも私がそれを見逃したまま捨てちゃったら、6000万はあったんだろうかなかったんだろうか」って想像してるのは楽しかったなあ。

もし1等の券をさ、持ってたとしてもだよ、気づかなかったら1等じゃない。
実際にあたってたとしても、外れてると信じて確かめなかったら、その人にとってはハズレくじなんだよそれ。
このことが、まだよくわからないでいる。

うめざわ
※買ったことない人は、一度試してみるのをおすすめする。意外といろんな思いが噴き出してくるわ