子泣き爺戦略
子泣きじじいのことを考えている。
[子泣き爺]
一般には、泣いている子泣き爺を見つけた通行人が憐れんで抱き上げると、体重が次第に重くなり、手放そうとしてもしがみついて離れず、遂には命を奪ってしまうとされている。(Wikipediaより抜粋)
ゲゲゲの鬼太郎の子泣き爺はどうか忘れたけど、原型になった妖怪、こわいよ、とてもこわいよ。人を支配する武器として、弱さを使うんだもの。ずるいわ。
「痛いよー」って泣く。誰かが手を差しのべてくれたら、その人をどこまでも引きずりまわす。相手が離れようとしても、「こんなに苦しんでる私をほっとくの!ひとでなし!」って暴言吐きつつ、泣きわめく。「こっちが弱いんだから、弱いものは助けなさいよ!ね!」って脅し。
こうやって罪悪感を刺激されると、泣く子をおいて立ち去るのはほんとうに難しい。とくに、わざわざ道ばたの子どもを拾って抱きあげることができる人にとっては。
どうしたらいいんだろね。
ほんものの赤ん坊か、子泣き爺が変身したものなのか、抱きあげる前に見分ける?
ちょっとでも重たくなってきたら、すぐ手を離す?
石になった子泣き爺にも負けないくらい丈夫になる?
(ほんとは、身近な人にこれやってないか、自分の身をふりかえるほうが先だったりするんだけどね…自分が妖怪化してることは思ったより多い)
うめざわ
※ほぼ日・おとなの小論文教室(山田ズーニー)に元ネタあり。
「暴力的な弱さが支配する」http://www.1101.com/essay/2015-01-07.html
「弱さのハラスメント」http://www.1101.com/essay/2015-01-14.html
「弱さのハラスメント2」http://www.1101.com/essay/2015-01-21.html