読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

「次の暮らしが あなたを待ってる」

不動産屋さんののぼりに「次の暮らしが あなたを待ってる」ってあった。
そろそろ引っ越そうかなーっていう気分に訴えるのではなく、もうあなたはそんなところにいる人じゃないでしょう、次のステージに行くべきお方なんですよ、さあ、って、自尊心くすぐりながら手をのばしてくる感じ。「次の暮らし」っていうのがとても効いてる。次の家、とかじゃなくて、次の暮らしって言われると、人生のステージがあがった感じがするもの。「将来はこんなところに住みたいね」みたいに諭されても漠然としすぎててわかんないから、やっぱり「次の暮らし」だよねえ。


こう考えていると、引っ越すことが人生のターニングポイントみたいに見えてくるね。ただ住む場所を変えるだけでも、「これまでとは違う私の人生が始まるんだ!」みたいな高揚感をあおってくれる。

考えれば考えるほどすごいな。想像上の不動産屋さんのお姉さんは、「いい部屋ありますよ」じゃなくて、「あなたにふさわしいすてきな人生を…」ってにっこり微笑んでるわ。不動産業自体がかっちょよく見えるようになった。

 

うめざわ

※つぶれた宝くじ売り場のそばに立っているのぼりでした。