やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

どこまでできるか幽体離脱

自分の体があるじゃない。で、その体からどれだけ離れられるかが、人間の器の大きさだっていう気がしている。

いやね、幽体離脱せよって話じゃなくって。なんかさ「ちっちぇえなあ」って思う人は、かたくなに自分の体から出てこない感じがするんだ。私の体のなかのここの位置からじゃないと何も見えません、あなたの立場に立って物事を見るなんて不可能です、私はここから動きませんって感じ。いかにも小人物じゃない。

でもね、考え方が凝り固まってなくて、しなやかな雰囲気の人は、ぱっと誰かの体のなかへ自分を飛ばせる感じがする。たいへんだったんです、って私が言ったら、即座に私のたいへんさを一緒に味わってくれるような人。瞬間的に誰かの体に入りこむっていったらいいのか。

自分の意識を、縦方向でも横方向でも、はたまた時間軸でもいいんだけど、遠くにおくことができる人は、もれなく許容範囲が広い気がする。それはイコール人間の器だと思ってるんだけどどうだろう。


うめざわ
※器といえばこのページ。もうずっと見てられる。口からは絶えず、うーとか、あーと音が漏れる。美しさに悶える。そしてひれ伏す。

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