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やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

まえのめりん

影でこっそり「まえのめりん」と呼んでいる人たちがいる。
要は焦ってる人。将来こうなりたい、次はあれしよう、これもいいかも、こんなこともできるぜって、未来に向けたパワーとアイデアが炸裂したまま爆走している人。話を聞いているととてもおもしろそう。エネルギッシュだし、頭も悪くない、フットワークも軽い。だから、まわりに人がいっぱい寄ってくるんだけれど、よく見ていると来ては離れ来ては離れ。結局ひとりで走ってる。

あれだけ人を巻きこもうとしているのに、どうしてひとり? はてな。そろそろと近づいてみる。ははーん。なるほど。まえのめりんが通ったあとの道は、拾われなかった宝物がいっぱい落ちてるんだわ。

彼らは後ろを振り向かないから気づかない。いろんな人が助言とか忠告とかもってきてくれたのに、ぜんぶ置き去りにして突き進む。もったいない。プレゼント持っていった側からすれば、それを置き去りにされたらもういいやって諦めて別のとこへ行っちゃう。そりゃひとりになるわけよ。まえのめりんたちは、いつも急いでいる。それを見るたびに、どこに行きたいんかなあって不思議に思う。きっと行きたいところあるわけじゃなくて、ここではないどこかへ逃げたいだけなんじゃないかって邪推する。いつも華やかに走りまわってるけど、なんか苦しそうに見える。

 

うめざわ
※まえのめーるつんのめーる