やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

ネコの名前を知る幸せ

写真展「岩合光昭の世界ネコ歩き2」に行ってきた。端的に、最高。

猫かわいい。モルジブの猫とか、アンデスの猫とか、バリの猫とか、もう肩書だけでかわいい。

んだけど、なによりもそれ以上に、猫の名前が書かれていることに震えた。

ニューヨークのピザ屋に現れるホワイトスライス。
プリンスエドワード島の襟巻きつけた巨体はミスターボタンズ。
チリのシャキーラ中央市場で暮らしてるし、
リオデジャネイロの「砂浜の王様」はシキンニョ。
スコットランドのブラックネス城をパトロールするのはキッパー。
アムステルダムには、風車のしたでボモルが寝そべってるし、
チェコでは、クロムロフ城館長執務室で
ヤン・アントニーヌ・マリアンヌが街を見下ろす。
モルドバのティシャに、ドバイのカラヤン
アル・アイン砂丘をお散歩するアラブのミンナーク。

どうして猫に名前がついてるのか。
どうして岩合さんがその名前を知ったのか。

そんなこと想像したら、
人間が可愛がっている猫が世界中にいることが
肌身に感じられて、このうえない幸福感だった。

写真に映る猫のそばには、
かならず猫を愛でる人がいるんだ。

写真の猫を見て、ああ可愛いねえって思うと、
そのむこうにいる各地の人と共感できる気がするんだ。

どの猫も、どの猫も、みんなみんなみんなかわいい。

デジタル岩合 動物写真家・岩合光昭氏 公認サイト


うめざわ
※いちばんのお気に入り猫は、バリ島の茶トラ・アニス。
 彫られている仏像の頭のそばで、仰向けで寝るの。
 あの無防備なおなか、幸せの象徴です。