やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

好きで嫌うわけじゃない

定期ポスト:毒親ネタ。

 

STOP!毒親ポルノ。学研の図鑑シリーズに「毒親図鑑」を入れてほしい/59番目のマリアージュ|AM

「疎遠だった毒親とわかりあって仲直りする」みたいなお涙頂戴系の作品を、私は毒親ポルノと呼んでいる。親が病気で余命いくばく、みたいな設定も多い。
そういうのを見るたび、「ケッー!!!!!!!」とありったけのタンを吐き捨てる私。

 毒親ポルノは毒親の呪いに苦しむ人間にとって、きわめて有害なコンテンツだ。
どんなにひどい親でも、子どもは「親を捨てた自分はひどい人間じゃないか」と自分を責める。それだけでも苦しいのに、毒親ポルノに汚染された人々から「親子だからわかりあえる」「許して和解すべきだ」と幻想を押しつけられる。

  

「自分は親を好きだけど、親を嫌いな人もいるんだな」と頭で理解してくれればいい。かつ「親を嫌いたい子どもなんていなくて、愛したいけど愛せないからつらい」「そのことで、本人が誰よりも自分を責めている」ということも、理解してほしい。

 毒親育ちは「子どもを愛さない親はいない」「だから親を嫌うなんておかしい」という一般論に傷つき、罪悪感を刷り込まれている。そのため「親にさんざん傷つけられたんだから、親を嫌いで当然だ、それでいいのだ」と簡単には思えないのだ。

 

うめざわ