やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

今日はおやすみ

京都ではどらやきのこと「三笠」って呼ぶらしいぞ。知らなんだ。っていうか、知らなんだっていうのも西の方言だったのか。「知らなんだ」でググったら、新方言 - Wikipediaがでてきた。

西日本に多い否定の助動詞「ん」の過去表現は本来「…なんだ」であるが「ん」と共通語「…なかった」が交じり合って「…んかった」という形が生まれ、「…なんだ」に取って代わりつつある。
(例)知らなんだ→知らんかった

らしいでー。おもろー。

うめざわ

 

ポッキー、食べよ

自分はだめだと思うのはまあ仕方ないから、せめて、せめてさ、自分のことを評価してくれる人を馬鹿にしないであげて。

馬鹿にしたくなるのはわかるよ。あの人ずるいし、小さいし、単純だし。
あなたのすごさの100分の1もわからずに、「すごいすごい」って言ってるのかもしれないけど、たぶん単純だから本心で褒めてるんだからさ、まあそれはありがと、ってポッキー1本もらったな、くらいに思っておこう。ポッキーはおいしい。

じゃないと、褒められるたびに卑屈になっちゃうでしょう。なんであの人がポッキー渡してくんの、きっと私を馬鹿にしてんだ、私のなにがわかるの、って、ポッキーもろとも粉々にしたくなる気持ちもわからんではない。
自分の尊敬する人が、自分のすべてをわかってくれて、そのまま最高だねって言ってくれて、ゴディバのチョコレートアソート1まんえんぶんくれるのがいちばん良さそうなのかもしれないけど、たぶんこれから先それはまずない。そして、夢みるだけじゃおいしくない。

いまポッキーが手元にあるなら、それ食べよう。

 

うめざわ

※このまえおそらく数年ぶりに食べたトッポがそれはそれはおいしくて、手づくりの、とか、オーガニックな、とか、熟練の技の、とかえらそうな枕詞を華麗にふっ飛ばしていった。工業製品大量生産砂糖油脂添加物上等。

猫ファースト

偏見というか、身内びいきというか、単なるねこ馬鹿なんだとわかったうえで言うけれど、ねこを溺愛してる人に悪い人はいないって、わりと本気で思ってるんですわたし。なんでかっていうとね。これです。 

爆笑問題・田中:だいたい、人は勝てないですからね、猫には。

ゆーないと:ああー。偉大ですよね、猫って。

爆笑問題・田中:そうなんですよ。猫を飼ってる人は、猫ファーストにならざるを得ないでしょ。
犬を飼っている人だと、犬はかしこいしやさしいから、人間の言うことを学んで覚えてくれて、人間ファーストになったりもする。

だけど、猫を飼ってる人は、いつも猫ファースト。猫の好きなように過ごさせている。それしかできないから。

猫はどうしてかわいいのか。 - ほぼ日刊イトイ新聞

そう、まさに猫ファースト。この言葉どんぴしゃだ。ねこをかわいがるって、思いどおりにならない生き物にふりまわされるのを楽しむことです。ねこは壁をぼろぼろにし、花瓶を倒し、毛をまきちらすわけだけど、何か役に立ってくれるわけじゃあないんです。人間は、彼ら彼女らのごはんの面倒を見て、トイレの掃除をし、抜け毛にまみれながら暮らすわけです。たぶん実際は面倒なことのほうが多いけれど、それでも、ねこと一緒にいられるのがうれしいわけです。

ねこはね、自由なんです。好きなようにしかしない。ねこは人間の支配下になんかおけないのです。いってみれば、自然とか運命とか、そういうものと同じく、人間より偉大な存在なわけです。え、おおげさじゃないですよ。ほんとにそうだって。


でもね、偉大なのに、かわいいんだよ!!!!!!!!!!!抱きかかえられるし、あったかいし、くんにゃりやわらかだし、すべすべだし、いいにおいするし、あ口はくさいけどそれもまたギャップ萌えだし、言わずもがな肉球もよし、耳もはむはむするのにちょうどいい薄さと硬さだし、短い頭の毛も触りごごちいいし、あの頭蓋骨をこりこりなでるの気持ちいいし、片手でつかめる肩甲骨が華奢でうれしくなるし、声だって可憐だし、胴回りから後ろ足にかけてのひきしまったウエストだって美しいし、足だってむきむきなんだぞ。もう最強だね、ねこ最強。ねこを飼う人は、おキャット様(©カレー沢薫)の下僕になりがちだけれど、それはあたりまえのことなんです。だって偉大で可愛い最強の生き物なんだから。

いまわかった、私がねこ好きに悪い人はいないと思うのはこれだ。こう思うのです、この人もわたしも同じ神様に仕えている身なのであると。ならば、横暴な人や尊大な人はいなかろう、みな人間が小さい存在だということをわきまえた慎ましい人間であろう。はーー。書いてて幸せになってきた。私のいすを占領しておやすみになるねこさまに感謝の祈りを捧げるとともに、お目覚めになったらツナ缶の油を舐めていただくことにする。

 

うめざわ

※そうそう、このまえ「赤ん坊がねこに見える」って書いたけれど、今日まさに新米パパさんが言ってた。「ぼく動物と暮らしたことないんですけど、こどもができてなんかわかった気がします。なんだかよくわかんないけど、なついてくれてかわいいし。ペットってこんなかんじかなーって」親御さん側からそう言ってもらえるとお墨付きを得た気分だ。

カニ食べいこおーはにっかんでいこおー

ずっと言ってるんだが、「おいしいもん食べにいきましょう」っていう誘い文句が私は一番だと思ってる。

その言葉をぺろっと裏返してみたら、「あなたの話が聞きたいんです」「あなたの顔が見たいんです」「あなたといっしょにいたいんです」っていうはずかしいくらい丸裸の本音がうずくまってるわけですよ。付き合いの長いあの人だって、片思いのあの人だって、最近連絡してないあの人にだって、伝えたいのは「会いたいんです」の一言だけのはずだけど。

でも、カーテンの裏にいる本音ちゃんをそのまま出すんじゃなくて、あくまで「ごはんご一緒しましょ」「お茶しましょ」って言っておく。

そうすれば、自分も相手も言い訳ができるじゃない。
わたしは、この人とごはんを食べに来たのであって、おしゃべりに来たわけじゃないから、話はずまなくて大丈夫。
この人、このカフェに来てみたいって言ってただけだ。べ、べつにじぶんに会いにきたわけじゃない、緊張するな、とか。

「お話しましょう」って言われると、身構える。
私なにを用意してったらいいんだっけって、不安になるでしょう。でも、「飲みにいきましょう」「お茶してこ」「いい店が」って声かけてもらえたら、ふわふわと楽しく「わーいくー!」って言えるもの。


うめざわ

※ずっと聞いてたラジオがあってさ。TBSラジオ「ジェーン・スー相談は踊る」 これね。これで、いい質問と回答があったんですよ。

相談2「高校三年生の娘がいます。娘が私と食べに行きたいのは、焼肉、しゃぶしゃぶ、寿司など高価なものばかり。小学校の頃のようにミスドやマック、バーミヤンで済まないかなと思う今日この頃です」

05/02(土)19時台「リスナーからの相談」 - ジェーン・スー 相談は踊る

スーさんのお答えが見事で。高3の娘と食事にいけるお父さんなんてなかなかいませんよ、と。それはすごいことなんですよと。で、娘さんだってお父さんとふたりで出かけるのが気恥ずかしいわけです。でも「えー、お父さんとごはん!?」って友だち、もしくは自分自身につっこまれたときに「いや親父に高いもんねだってるだけだし」って照れ隠ししたいんですよ、そう言わせてあげましょうよお父さん。そーーーだよねーーーって頭ぶんぶんふった。

(^・ω・^=)

みにゃにょものにょー!

きょーは、にゃんにょひにゃー!

そうにゃ、ねこにょひにゃー!

にゃにゃーーん!!(にゃーー!)

 

すうじの2をにゃんとよむにゃんて、そうとうむりがあるにゃ。それはわかっておるにゃん。しかし、ねこのにょひだとにんげんどもがおいわいするならばゆらいにゃど、かんけーにゃい。この日ばかりはにんげんどももに、あじけないカリカリめしではにゃく、かんづめのごちそうをねだるのにゃ。

さあ、みにゃにょもにょ、にんげんどもにとつげきするのにゃ!(にゃーー!)

 

うめにゃわ

※犬猫が語尾に鳴き声のわん・にゃんをつけるのはまあいいとして、飛び跳ねるさまの擬音語「ぴょん」をつけるのはどうなの、って誰かが書いてた。穂村弘だったか。お腹すいたぴょんて、これはうさぎの発言としていいのか、と。

まえのめりん

影でこっそり「まえのめりん」と呼んでいる人たちがいる。
要は焦ってる人。将来こうなりたい、次はあれしよう、これもいいかも、こんなこともできるぜって、未来に向けたパワーとアイデアが炸裂したまま爆走している人。話を聞いているととてもおもしろそう。エネルギッシュだし、頭も悪くない、フットワークも軽い。だから、まわりに人がいっぱい寄ってくるんだけれど、よく見ていると来ては離れ来ては離れ。結局ひとりで走ってる。

あれだけ人を巻きこもうとしているのに、どうしてひとり? はてな。そろそろと近づいてみる。ははーん。なるほど。まえのめりんが通ったあとの道は、拾われなかった宝物がいっぱい落ちてるんだわ。

彼らは後ろを振り向かないから気づかない。いろんな人が助言とか忠告とかもってきてくれたのに、ぜんぶ置き去りにして突き進む。もったいない。プレゼント持っていった側からすれば、それを置き去りにされたらもういいやって諦めて別のとこへ行っちゃう。そりゃひとりになるわけよ。まえのめりんたちは、いつも急いでいる。それを見るたびに、どこに行きたいんかなあって不思議に思う。きっと行きたいところあるわけじゃなくて、ここではないどこかへ逃げたいだけなんじゃないかって邪推する。いつも華やかに走りまわってるけど、なんか苦しそうに見える。

 

うめざわ
※まえのめーるつんのめーる