痛かったら手をあげてくださいね
歯医者でさ、
「痛かったら手あげてくださいね」とかって言われるじゃない。
あれってさあ、意味わからんかったんだ。
痛くても一瞬止めるだけで、どうせ全部削るんだろうと。
手あげれば、「すみません痛かったですねーもうちょっとです我慢してくださいねー」
痛いからじゃあここまでにしときましょうかってならないじゃん。
意味無いじゃんなんでかなあと思ってたんだけど。
一度言わない先生にあたったことがあって。
そんときわかったのよ。
伝える方法がないって、こんなに怖いのかって思ったの。
痛くても、それを言えない。叫べない。
緊急事態を伝える方法がないことが、非常に怖かった。
それ以降「痛かったら手をあげてくださいね」は、
「あなたのこと気にかけてるので安心してくださいね」と聞こえるようになった。
口の奥に手つっこみながらの「しんどいですねーごめんなさいねー」っていう棒読みセリフでも、「あなたのことわかってますからねー大丈夫ですよー」って聞こえる。
言葉は額面どおりにだけ受け取るもんじゃないんだなあと実感します。
うめざわ
※いま、いとこのお姉さんから、はろーカズン!てメールが来た。
(そして一人称は「カズン姉」)