極刑は豚キムチチャーハン
毎度毎度の食事時、かならずちょこんと澄ましたツヤツヤぴかぴかの彼女たちがいる。最近はこれさえ食べなければ痩せる!と悪評高い。私もご多分に漏れず、食べすぎないように少しずつゆっくり口に運ぶ。
けれどさ、やっぱりさ、抑圧されるとたまに噴火しますよね。
冷凍庫でカチカチになった姫様たちを電子の力で復活させているときに魔がさすのです。あ、連れ戻そ。まだ冷たくてしゃりしゃり、けれど全体がほどけてしまった姫の大群をそのまま火にかけたフライパンへ投げ入れる。熱い油でじゅわー。ええいお前らなんか、いためつけてやる!
ほーら、真っ白だった肌がもうすすけてきた、けけけ。炙られて痛いか、え?
ようし、なんでもいい、眠れる獅子in冷蔵庫よ、集まれ!それそれ、ほうれん草のナムルっぽいやつ、高菜、あ卵もあるな、あー酢の物はやめとこ、よし投入!
それそれ、もうまだらに土色になったじゃないか。へへじゃあ、塩こしょうをぱらぱらしてと、うひひ、あの汚れなき純白の姫様があれまあ、こんなに泥だらけに…
今日こそは、しちめんどくさい箸じゃなく、スプーンでかっこんでやる。このやろ、このやろ、ええい悔しいか、え?
うめざわ