やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

かゆいのや

ようやく日常がもどりそうだ。長かった。やっぱりね、かゆいっていうのは痛いよりつらいんじゃないかと思うわけ。かゆさはさあ、物理的に感じるかゆみの刺激だけじゃなくて、かきたいの我慢しなきゃ!って自分の行動を制限しなきゃいけないのがなによりいやだわ。かきむしったら一瞬楽になのに、触ったら悪化するからだめだだめだだめだって我慢しつづけるの相当つらいな。痛いのはつらいけど、かゆいのは頭おかしくなりそうになるんだよな。痛みは、痛い痛い超痛いって刺激を味わうだけで済むからシンプルだ。もちろんやだけど。めっちゃやだけどさ。あ、でも、ちょっと前にインフルエンザの予防接種したけど、ゆっくり液をいれると痛くないらしいですねみたいな話してたら、医者が憮然とした顔して腹いせのように超スピードで注射器押し込んで、まじでほんとにあほほど痛くて、しばらくリアルに口がきけず、ああ殺意ってこれね、なるほどむしゃくしゃしてやったっていうのはこれかと深く納得したのを思い出したからやっぱり痛いのもかゆいのもいや。

うめざわ