やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

ちぐはぐ・矛盾・ナンセンス

さいきん見た商品名でいちばんぐっときたのはこれだな。
サラダエレガンス

左手に「サラダ」、右手に「エレガンス」、さあくっつけてみましょう。あらあらなんということでしょう、かんぜんにエレガントさが消えたではありませんか。いつだって、ペンパイナッポーアッポーペンのように愉快になるわけではないようです。だってサラダエレガンスよ。いかにも着飾った庶民風情。これは忘れられない。すばらしい。

 

名前のちぐはぐ感でいうと「天然たい焼き」もある。駅前にこれを掲げたお店がよくあるから、駅を通るたんびに、何が天然なんじゃ!たい焼きは人工物じゃ!泳いでないぞ!と見るたびに数年来腹を立てていて。

これもへんだよねえ、って今ここに書こうとして調べたら、いわれがあったことを発見。たくさん焼ける型で焼かれたのを「養殖」と呼び、ひとつかふたつしか焼けない型でできたものを「天然」と呼ぶらしい。そ、そうだったのか。たい焼きを魚に見立てて、ユーモラスに製造法を呼び分けるための名前だったのね。うわべだけを見て馬鹿にしてしまいたいへん失礼しました。お詫びに天然たい焼き、買って帰ります。たしかに、冷凍たい焼きとかふにゃふにゃのと違って、皮パリッパリでめちゃくちゃおいしいです。うん、ふつうに食べたい。

「天然モノ」と「養殖モノ」|日本一たい焼(鯛焼き(たい焼き)専門店)

 

うめざわ