やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

水無月は、水の月

ねえねえ、知ってた? 「水無月」の「無」って「無い」ではなくって「〜の」という意味らしい。「たなごころ(手な心)」の「な」と同じ用法みたい。手の中心だから、てのひら。つまり、水無月は、水の月。なんだって! で、言いたいのはここから。

そして、「無」が「〜の」意味になるのは、神無月も同じ。神の月。ほら絶対聞いたことあるでしょ、「神様が出雲に集まっちゃって、ここにはいないから神ナシ月」っていう説明。これさあ俗説らしいんだ。びっくりじゃないかい。さらに、これ、平安時代からある俗説なんだって。1000年の俗説だよ。しかも俗説の出どころは、出雲大社自身だってよ。ねえ、こんな由緒正しくて格式高い俗説、ある!?

 

うめざわ

※出典:

水無月(みなづき) - 語源由来辞典

神無月 - Wikipedia

※ま、つべこべ言わず、水無月を食べましょうかね。水無月っていうのはあれですよ、みなさん、三角のういろうに小豆を乗せた京都のお菓子でございます。氷をかたどった涼しげな意匠。そしておいしいんだなーこれ。私は大阪来てから初めて食べた。今日6月30日、夏越の祓えの日に厄落としに食べるのがほんとうらしいよ。

 ほぼ日刊イトイ新聞 - くらしのこよみ 七十二の季節と旬をたのしむ歳時記