源氏物語が著作権フリーでほんとによかった
ひとつきほどまえ、下鴨神社の古本市という雅な響きのところに出向いたのだけど、そこでこの本を見つけてしまってから、源氏物語熱が再燃。
源氏物語に出てくる和歌の解説本、って言ったらよいのかしら。俵万智さんが和歌について、それが詠まれたストーリーや登場人物について考えをめぐらせてる本ですかね。そしてさらに、和歌を現代語の短歌として訳してる。万智訳の現代語短歌、これ読むと、うわ生きてる、源氏物語の人たち、って思う。古文の教科書で見てたのとはぜんぜん違う。なまものの感情が飛んでくる。
この人はこんな生い立ちでこんな状況でこんな歌読んてこの言葉遣いはこうだからたぶんこんな気持ちだろう、ってていねいに考察を重ねてある。卑近な言い方すれば、断片しか聞いてない知り合いの恋愛事情を真剣に想像してるような態度、になるのかな。それを評論文でも読み解くようにものすごく緻密に。
源氏物語、私はすごく気になるのだけど、その理由は変奏のおもしろさです。原文全部を読むことは今までもこれからもないだろうけれど、いろんな人がいろんな解釈をして表現をしていて、その違いをみるのがとてもいい。二次創作の楽しみかしらね。
だって、現代語訳だけじゃなくてさ、4コマ漫画になったり、生田斗真の光源氏が映画になったり、宝塚歌劇の演目になってたり、海老蔵が舞台で泣いてたり。これだけのバリエーションがあると、こうも読めるああも読めるって想像が破裂しそうなほど膨らんでほんと愉快。
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うめざわ