やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

くわいのめーさんちー♪

年の暮れ、つきあいの長い友人とスーパーに行った。友人は店入るなり「あ!くわい(喜)」「う、中国産や(悲)」と悲喜こもごも。聞くと、友人の生まれ故郷は日本一のくわいの生産地らしい。知らなかったよそんなの。地元のや!と思ったら中国産だったのでがっかりした模様。なるほど。

私は「くわいといえば……お、おせち?」という認識だけだったので、「え、初めて見た(驚)」だった。そう伝えると、逆に友人は、給食にもくわいが登場していたので、多くの人はおせち料理でしかくわいを食べないことを長いこと知らなかったと。

お互いのくわい経験、まったく違うものだったと判明したわけさ。いやさあ、お互いのデフォルト設定って、ほんと知る機会ないよなって思ったのよ。このときはたまたまくわいを一緒に見たから違いが判明したけど、もともとの大前提を知らんまま仲良く暮らしてるなあって。掘るべきところ掘ったら、ちゃんとおもしろいもん出てくるんだ。どんなに親しい人でもね。

ということで、年明け、安くなったくわいを買ってきた。りんご4つ入りそうなくらいのおっきなパックにずっしりのくわい。ふむ。ちとグロいのう。とりあえず、縦半分に切って油で炒めて塩ふった。おお、これ知ってる。いもだ。


うめざわ
※ブームにのって土井善晴『一汁一菜でよいという提案』を読んだ。単純なもんだからたいへん感銘をうけて、すぐさま具だくさんなんでも味噌汁制度を導入。油で炒めたくわいを味噌汁へin。なんとなしに抱いてた味噌汁タブーを破っていくのはとても愉快だ。

※気になる方は糸井さんとの対談をどうぞ。

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