やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

数学嫌いなあんたも読んでな

あんなあ、必要十分条件ってあったやろ、数学の。

あれなあ、ほんまだいじな概念やで。
(数学がほんまにできん私が言うからあれやけど)

必要条件・十分条件って、あれよ、
pならばqとか、△ABCが正三角形ならば辺AB、ACは等しいとかさ、これや。
これをなあ、間違えるとなあ、いろいろややこしい。
 
 
△ABCが正三角形ならば、辺AB、辺ACは等しいけれど、
辺AB、辺ACが等しいから、△ABCは正三角形とは限らんやろ。
ただの二等辺三角形かもしらんやん。
てかその可能性の方が高いやん。
 
それといっしょでな、たとえばな、聞いた話まんまやけど、たとえば、
 
 
母親が、「手料理を毎日作る」ならば、「愛情深い」。
とかな。
 

 

毎日お母さんが家族に手料理を食べさせるってのは、確かに家族や子どもに対してある種の愛情があるということやろう。
 
でもなーあ、
「手料理を作らない」ならば、「愛情深くない」わけでもないやろ?
家族を大事に思うがゆえに、働いて、そんでごはん作れん場合もあるやろう。
 
「愛情深い」ならば、「手料理を毎日作る」ってのもちゃうやろ。
 
たとえば、こどもに対する愛情がきちんとなくても、ママ友に自慢するために毎日味や栄養度外視のキャラ弁を作る人だっているやろうよ。
 
 
こういうことをさ、ごっちゃにしてまうとな、ほんま、ややこしい。
 
ごちゃまぜにするとな、たとえば、
 
愛情がある家庭には手料理が必須なのね…それをできない私は母親失格なんだ…とか、そういうふうに自分を責めたり、
うちはごはんは買ってきたもんばっかやったけえ、きっとおかんは子どもらに愛情がなかったんや…、とか勘違いする。
 
そらー、ちゃうで、と。
しっかり考えてみ、と。
わりと、混乱させとるで。
 
 
いろいろあるなあ、必要十分条件がごっちゃになって、変なことになっとること。
 
たとえば、
【社会的に成功しているひとは、人格的に優れている】とか。
もっというと、【金持ちならば、すごい人、貧乏ならば駄目な人】やな。
 
そんなこたーないじゃろ。
 
確かに、有名な経営者が人格者な場合もあろう、が、が。
人間として優れているひとが必ずしも金儲けが上手いわけやないし、
もちろん、金持ちにならば素晴らしい人間だってわけでもないやん。
お金がないからって人として劣っとるわけでもないやん。
 
 
言われてみたらそうやろ?
こんなんな、ちょっと考えたらわかるやん?
 
でもな、結構、ごちゃまぜにして、無駄に悩んでること、だいぶあるでな。
 
うめざわ
※必要十分条件の話は、「文化系トークラジオLife 2013/4放送、『料理の思想』で聞いたやつ。
※えらそうに言うたけどな、私数学ほんまにできんから(センターは本番でも2つあわせて99点じゃけ)、まちごうととったら教えてな…。ちょいちょいまじっとる言葉は、聞きかじった広島弁じゃけえな。これも変じゃったら言うてな…