吠えるのに必死
ちっこい犬になった気分だ。
散歩中に出会うおっきい犬に毛逆立ててきゃんきゃん吠えかかるばっかの。
首紐ぐーって突っ張って、前足浮きかけて、後ろ足2本でけんけんして、がんばって吠えてる犬。
いっぽう、大きいほうは我関せずなんだけど。ちっさいのばっか、必死なんだ。
いまは、自分より大きく見えるものが、ぜんぶ自分を攻撃するものに見える。
直接会わなくても、話を聞いたり読んだりするだけでも、とっさに毛を逆立てる。
私はこれでいいの!大丈夫なの!近寄ってくんな!
声に出さずに吠える。
おっきいほうは、こっちのことなんか認識してないのにね。
うめざわ