やどかり

昼のお星は目に見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(金子みすゞ)

コンビニめしは宇宙食

コンビニごはんって、宇宙食感あるよね。
冷たい物体をそのまま数分チンしたら、
一食分になるって近未来。

冷凍のお惣菜とかとは違って、
それで完結した一皿になるっていうのが
ロマンある。

このまえ食べたローソンの生パスタね、
やっぱり感動的だ。
輸送容器と食器が同じっていうのも画期的。
カップヌードルが先駆けだっけ。
ものすごい発明だわ。

食材を加工して、きちんと食べるのには
それなりの装置と段取りが必要じゃない。
材料を水で洗って、刃物で切って、
火にかけて、皿に盛って、食器を使う。
終わったら片付けもいる。
食べるための場所もいるし。

その段取りをぜんぶふっとばして、
透明なつるつるのビニールで覆われた
冷たい物体と使い捨ての箸だけで食べる。
終われば捨てるだけ。

コンビニめしは、
「モノを口にいれることだけ」を取り出した。

外食もたしかに、食べるだけなんだけど、
「しかるべき場所」に行くことはするわけで。
コンビニは、その場所も不要じゃない。

「食べる」だけが宙に浮いている。

 

うめざわ

※コンビニを忌避し続けていましたが、最近ようやく和解。そしたら楽しかった。